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出会い系サイトのレイプマン

第3章 パトカー6号と高滝公民館


ピンチだと思って慌てて隠れた理沙だったが、やって来たのはチャンスだった。ピンチなのか、チャンスなのか、これを瞬間的に判断するのは難しい。
田中理沙は会社の直属の上司から、これに似ている教育を受けていた。田中くん、流れ星の話を知っているかな、ええ、山口課長知っていますよ、流れ星が消える前に、3回お願いごとを言えば、そのお願いごとがかなうってことですよね、
君、君、田中くん、15歳の中学生が言うようなことを話すなよな、流れ星がキラリと光ったら、それをいち早くとらえて、行動を開始するって意味だぞ、それから田中くん、目の前の電話が鳴ったら素早く受話器を持ちなさい、そんなことではテレクラに遊びに行っても、1本の電話も取れないぞ、すいません、山口課長、今日も1日頑張ります、

田中理沙の直属の上司は厳しくて、毎日ビシバシと鍛えられていた。テレクラとはかなり昔に流行った風俗で、電話が鳴ったら一番早く受話器を持たないと女の子と話が出来ない遊びだった。
50代の上司は古いジョークを20代の若い女子社員に言う悪いくせがあった。理沙は初めのうちは反応に困ったが軽く受け流していた。

理沙は助かるチャンスを逃がしたが、すぐに気を取り直していた。簡単にはへこたれない性格をしていたのだ。道幅3メートル程の砂利道の上に住宅地図を広げて周辺を調べ始めた。



     

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