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出会い系サイトのレイプマン

第3章 パトカー6号と高滝公民館

理沙は炊事場の床に置いてある黒いハンドバッグを右肩にかけて黒い靴を履いた。ふっと吹いてロウソクの炎を消して辺りを暗くする。
黒いハンドバッグの中には、ライター、ロウソク、武器になるスタンガン、B5サイズの公図が2枚になった。ここの高滝公民館で得られた情報と補給は大きな収穫だった。戦いで勝利するには、1に情報、2に補給は基本定石でもある。

車のエンジン音は聴こえなくなった。車は高滝公民館前の9尺幅の砂利道をそのまま通過したのか?それとも高滝公民館の駐車場に停めたのかはわからない。理沙は物音を立てないで静かに身構えた。

ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、あっ!足音が聴こえるわ…ガチャ、ガチャ、ガチャ、おかしいな?先週ここを使って、鍵は開けておいたんだがな、前の玄関から入るか、ザッ、ザッ、ザッ、ザッ、

恐れていた事が現実に起きてしまった。あのレイプマン黒田明が、高滝公民館の裏口を開けようとしたのだ。

理沙はブルブル震えながら、遠く離れていく足音を聴いていた。正面玄関の鍵は開いているから、ガラス戸を開けた瞬間に、裏口ドアを開けて逃げようとしていた。
奴との距離は時間差にして僅か10秒ぐらいだろう。







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