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僕のこたえ

第10章 溢れる想い

「ごめん、もう行ってくれ」


離したくない腕を下ろし君の背中を押した。


「東君…私…」


君が困っている。


「何も言わないでくれ」


「でも…」


ごめん…困らせるつもりはなかった。


「大丈夫だ。なかった事にしてくれて構わない」


「ごめんなさい…」


「いや、僕の方こそ理性がなかった。
申し訳ない


行ってくれ。君がいると、僕が壊れる」


君は黙って月明かりの中去って行く。


僕は君が見えなくなるまで、その背中を見送った。


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