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僕のこたえ

第38章 桜の記憶

「君のだね」


彼女はコクリと頷き、


「東先輩、ありがとう」


と美しい笑顔を見せた。


「どうして僕の事を?」


「ふふふ…忘れちゃった?」


僕の知り合いにこんな知的な美人はいただろうかと記憶を慌てて巻き戻した。


しかしさっぱり思い出せない。


「二年ぶりですよ。東先輩の卒業式以来…」


彼女はヒントを出して僕に期待の目を向けた。


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