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359°

第5章 甘い香りとしょっぱいキス


「え……あ……」


オレの目が泳ぐ。

こんな四面楚歌状態で答えろと!?



しばらく黙っていると、


「あ、断るみたいですよ~、な?卓也♪」


満面の笑みで、順平が答えた。




オレの頭の中は…真っ白になった…




「そっかぁ、それは仕方ないなぁ」


わざとらしく、菅生さんが言う。
この間のオレの態度でわかってたくせに…



オレはチラリと隣の隣を見た。
さっきから黙っているサラリーマン兄ちゃんと蒼士の反応が怖い。



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