
359°
第5章 甘い香りとしょっぱいキス
「なんだよ、卓也~」
「お前っ、ボーカルやんのか!?」
「うん、やるよ」
「やるよって、お前…そんな簡単にっ…」
「だってオレ、まみちゃんとディズニーランド行きたいもん♪」
「は?え?」
「何、聞いてなかったの?今度の文化祭のイベント、バンドバトルやるらしいぜ?参加者自由だから、龍さんが出ようってw」
「バンドバトル…?」
誰だよ、
そんなイベント企画したのwww
「まあ、オレは卓也よりは上手くないかもしんねーけど、あの人らプロだろ?」
「…」
「それにオレ、一回バンドやってみたかったんだよな♪」
そう言いながらオレの肩を叩くと、順平は席に戻っていった。
