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第5章 甘い香りとしょっぱいキス


オレは呆然としながら席に戻った。
隣ではすでに選曲について盛り上がっている。


「やっぱ盛り上がる曲がいいよなー」

「あ、じゃあオレ、一回やってみたかった曲あるんす!」

「なになに?」

「ビークルの『HIT IN THE USA』!去年他校の文化祭ライブで見て、めっちゃ盛り上がったからやってみたいんす♪」

「BEAT CRUSADERSか…俺らもお面被ってやるか?」


順平の言葉に、サラリーマンの兄ちゃんが反応した。


「あ、いいっすねw それマジ受けますよwwww」



お面?
なんじゃそりゃ…



オレはテーブルに置かれた水を飲み干した。


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