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第5章 甘い香りとしょっぱいキス


エプロンに着替えてキッチンに行くと、すでに完成した手作りクッキーが置いてあった。


「これ、菅生さんが?」

「おう、俺の試作品。食べてみるか?」


そのクッキーは、桜の型をしたピンク色のクッキーだった。


「かわいい~」


木下がそう言う横で、オレはクッキーを口に含んだ。
サクサクした食感と甘い…だけどほんのりしょっぱい味に、衝撃を覚えた。



「どうだ?」

「…やべぇ、マジうまいっす///」



素直にそう言うと、菅生さんは「ハハッ!」と笑った。


「こういう時は素直なんだな」


オレの顔を覗き込みながらそう言って、頭をポンポンと叩く。




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