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第8章 過去と現在



身体を起こすと、自分はソファーで寝ていたことに気付く。



(ああ、そうか…昨夜は卓也があのまま寝てしまって、ベッドに運んだんだ…)



ユキが遺書として残したCDを聴いて、卓也は泣いてしまった。
なぜ泣いてしまったのかは、はっきりとわからない。
きっと自分に同情したのだろうと、拓哉は思っていた。



(そうか…久しぶりに聴いたから、あんな夢を…)



拓哉は髪をかきあげ、ゆっくりと立ち上がった。
シャワーを浴び、身支度を済ませ、朝食を作る。




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