359°
第9章 funky&crazy
「ん……だけど……」
遠藤は少し顔を上げて周りを見た。
楽しみたいのはやまやまだが、女子全員がこっちに集中しているのを見るとやっぱり……。
「あ、視線が気になるならさ、こないだのマサみたいにジェイソンのマスクかぶればいんじゃね?」
卓也が提案する。
「マスクか。それいいかもしんないっすね!」
そばで聞いていた小松が賛同する。
佐藤や遠藤もコクコクと頷いた。
「よし。じゃあみんなでマスクかぶろうぜ!」
「手元が見えるんならいいんじゃないのぉ~。じゃあ私はセーラー○ーンのコスプレでもしようかしら♪」
「カマ尾先生…それはちょっと…」
ドッと笑いが起きた。
ピリッと張り詰めた空気から、教室内が和やかな雰囲気へと変わった。