放課後は保健室で2
第2章 一歩進んで三歩下がる
瑠璃がハッと顔をあげて時計を見た。
「やば、部活行かなくちゃ!ごめん、ちょっと家で考えてくるよ。悪いけど結と晴香も協力して?」
「りょーかい。てか最初からそのつもりだし」
「あたしもこのノート見ながら一生懸命考えてみるね」
ひらひらと手をふる結に続いて私も力強く頷いた。
「ありがとー!!じゃあまた明日!」
可愛い笑顔をこちらに向けたあと、スカートを翻して彼女は去っていった。
「ふはー難しいね…文化祭出し物一つ決めるのにこんな時間かかると思ってなかった」
私はそう言って背伸びをしながら黒板を消しにかかる。
「だーからおチビは無理するなって!」