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……どうしてこうなった?

第5章 陸奥佳奈美のプライド

「どうする、佳奈美……とりあえずクラスの全員に無視させる?」

「そんなんじゃ甘いよ。あの一年生意気過ぎる。男使ってレイプさせちゃおうよ」

優花が出て行ったあと、佳奈美の取り巻きたちは鼻息を荒くして優花への攻撃を論じていた。


「そんな非道なことはしません」


熱くなった取り巻きたちに落ち着いた声で佳奈美は答える。

「だってあの葉月とかいう奴……」

「いいの。大丈夫。私に考えがあるから」

佳奈美は名門の陸奥家の名に恥じぬ美しい笑みで取り巻きをなだめる。

陸奥家というバックアップがなかったとしても佳奈美には人心を掌握するカリスマが漂っていた。

その証拠に騒いでいたものたちも佳奈美の言葉で一斉に口をつぐむ。

黙ってその様子を見ていた副生徒会長の副島はニヤリと笑う。

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