チョコレート3
第1章 新学期
家を出てエレベーターで降り
マンションから出るところで
陸が自転車にまたがっているのが見えた
「陸ごめん!」
「いーから早く」
私はすぐ後ろに乗った
「捕まってろよ」
その言葉と同時に自転車が動き出す
というか飛ばし始めた。
「きゃっ」
ぎゅっと陸の腰に腕を回して捕まる
いつもより三倍ぐらいの速度で
周りの景色が動く
「怖い怖い怖い!」
「誰のせいだ!」
「はい、ごめんなさい!」
私がこうして遅刻しても文句いいつつ
待ってくれる陸
やっぱり好き。
学校まで15分で着いた
さすが陸だ
って言っても完全遅刻
とりあえず新しいクラスを確認しに
陸と掲示板へ急いだ
「えーと、七瀬、七瀬」
「中村、七瀬、…」
「「あ、あった」」
26七瀬
27西宮
同じ三組