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キレーな顔した狼さん。

第2章 1匹目

最っ悪だっ…
こいつらの存在を忘れてた…

変な誤解?を招く前に何とかした方が良いな…
「ちょ、お前らっ…「ダーメっ」」

…は?
誤解を解こうとする俺の言葉を斉藤瑠樹とやらは遮り
俺の耳元でこう囁いた

「フフッ、そうそう、こーやって"俺"と先輩の関係を思いしれば良い…お互いが特別だって…ね。…先輩?今、何を言おうとしたかは何となく解るけど、何しても無駄だよ?もう絶対、昨日みたいに逃がさねーから」

………え?
嘘だろ?何だよこの態度の豹変ぶりは?

さっきまでは"僕"だったよな?
何で今は"俺"?

それに、心なしか言葉が乱暴に…


キーンコーンカーンコーン…
キーンコーンカーンコーン…

「あっやばっ、鐘なっちゃった…それじゃ先輩っ、"僕"先に行きますね!ああっそーそーっ!僕の事はできれば瑠樹って呼んで下さい!!先輩の顔が見れて良かった!ではまたっ」


ふと周りを見渡せば
もう生徒達は校舎に入っていってしまっている

………って!ちょっと待てっ
"特別"って何だよ!?
俺は別にお前の事なんて何とも思ってな…いよな?
…あー、否定し忘れた…

朝、俺が願った平和って一体…

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