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キレーな顔した狼さん。

第17章 13匹目

──俺は…やっぱり瑠樹の事なんて何も解ってはいなかった。

だからと言って、簡単には本人に聞ける雰囲気でも無かったし…

結局あれからギクシャクしてるし…

…俺が一方的にだけど。

あーあっ!

つか、アイツもアイツだよなっ!
自分の事…もっと話してくれればいいのに……

「はぁ……」

ここまで一気に考えてから、落ち着けるようにため息を吐いた。

アイツ…自分の事話してくれたこと
あったっけか?

ん~~…あっ!!
そーいや、前に"自分ちは金持ちだ"って言ってたよな…っ。

あっ!?
てことは?瑠花も金持ちってことだよな…

あの車も執事も金持ちだからこそのなせる技…。

昼休みの屋上。

何となく気まずくて、瑠樹には友達と昼ごはん食うから…ってメールした。

だから、1人。
静かに頭の整理ができる。

そして…あれから数日たった今だからこそ、何となく気になり出したことがある。

いつだったか…電話でアイツが言ったこと。

その時も、疑問は感じてたけど…
何となく、また気になり出した──

──「汐里…俺はね?どんな事があっても汐里が好きだから。

…だから、俺以外の言葉は信じないで。

俺には…汐里が全てだから────」

───

─"好き"とかはしょっちゅう言われるけど…

あの時は何か、いつもと雰囲気が違ったんだ。

妙に神妙な…というか、真面目な…というか…

とにかく!
絶対に何かが違った!

「瑠樹……お前は何を思ってるんだ?」

何か…疲れたな…

ゴロリと空を眺めて寝転がる。
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