美人妻は性欲旺盛っ!
第10章 元カレ
偶然再会した元カレ
望月翔吾
高一の時
告白されて付き合い出した
ふんわりした印象の
かわいい系男子だ
それでもあの頃に比べたら
大人っぽくなってて
ちょっぴり別人みたいだった
私もしょうくんも21
変わりもするし
付き合ってたのだって
遠い過去だったみたく思える
(ふわぁ~…なんか変な感じ
随分かっこよくなったんだなぁ…)
最後に話したのは
いつだっただろうか
別れ話を切り出されてから
まともに話した記憶が全くない
―ちょっと話さない?
それが今頃になって
普通に話せるようになるなんて
思いもしなかった
近場の茶店に入り
窓に面して並んで座る
人の往来が見える
「元気?
あ、その前によく私ってわかったね
あんなにいっぱい人いたのに」
「わかるよ
片倉変わってないもん」
「そ、そっか
それにしても驚いたな~…
偶然ってあるんだね」
「ごめん偶然じゃないんだ
こないだ片倉らしき人を見かけてから
ずっと同じ場所張ってた」
えっ?
「もしかしたら別人かも…
とも思ったんだけどさ
本人でよかった
俺、連絡先とか知らないし」
なんでそんな無茶を??
徒労に終わるのが目に見えてる
「な、なんでそこまで…
見つかるかもわかんないのに
そもそも人違いかもしれないのに」
「………うん、なんでだろーね
ま、いーじゃん
もしかして
会いたかったから、って
言ってほしかった?」
「ばっ…そんなわけないじゃん!」
無邪気な笑顔で言われて
つい強い調子で返してしまう