美人妻は性欲旺盛っ!
第10章 元カレ
「…ふざけんなよ」
低く響いた声
いつもはカワイイ系の彼が
瞳に怒りを宿している
「しょうくん…?」
「こいよ、相手探してんだろ?」
手をむりやり引かれ
ラブホの敷居を跨いだ
「しょうくん、手、痛い
なんでこんなとこに…」
「うるせぇ」
そのまま部屋まで連れて行かれ
私は後ろから抱きしめられた
懐かしさが蘇った
私の初めてをあげた人
「どうしたのしょうくん
溜まってるの?
彼女いるんでしょ?
ヤらせてくれないの?」
「うるせぇっ!」
抱きしめる力が強まる
「そんなコト言うなよ…
どこいったんだよ…
あの頃のおまえは…なんでそんな変わっちまったんだよ…」
「………そりゃ変わるよ」
月日が経てば人は変わる
多かれ少なかれ
よくも悪くも
「しょうくんだって変わったよ
今日助けてくれた時だって
昔はあんなに男らしくなかった
男としての余裕があったよ
私の知らないしょうくんだった」
しょうくんは喉の奥で
絞るように呻き
私の胸を触る
「幸せなんじゃないのかよ…」
私は拒まなかった
「幸せだよ…?
しょうくんにはわからないよ
幸せって
勝手に続くものじゃないんだよ
努力あってこそ続くの」
元カレの唇が
首筋にそっと触れる
「でもね、男と女って難しい
どれだけの夫婦が
生涯幸せでいられると思う?
愛、セックス、子供、家庭
絵に描いた理想的な幸せだねぇ
それもいいけどね?
私は幸せで仕方ないよ…?
ゆきくんのそばにいると
女は女でいられるのが
一番幸せなんだってわかる
旦那とのセックス漬け
頭わかんなくなるまで愛されて
夫婦セックスしまくりで
本来あるべき幸せの頂点だよ
ゆきくんが大好き
だから私はそうあるための
努力をするんだよ…」
バサッ