美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
私が図書室にきたのは、先輩に謝らせたいわけじゃなかった
本当は…本当は…
先輩が勉強を教えるという約束を放棄せずに、今日も図書室にいてくれた事が嬉しかった
私は謝りたかったのだ
謝るのは私のほう
けど、どうしても上手く言えなくて喉の所で声が詰まった
なんて言ったらいいかわからないなんて言い訳を、私はこれから先いつまで使うんだろう
多分、大人になっても使うんだろうなと思ったら
恥ずかしくて悔しくて
勝手に涙が溢れた
未熟で子供でちっぽけで
都合の悪い事と向き合えない自分が嫌で嫌で仕方なかった
私は俯いて泣いた
はらはらと静かに泣き、膝の上で固めた握り拳に涙の雫が落ちた
先輩は私が勉強どころではなくなったと悟ると、聞いているかもわからない私に独り言のように話し始めた