美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
信じられなかった
やったな、と先輩が背中を叩く
確かに勉強したし、わからない所は教えてもらったし、テストの手応えもあったけれど
いくらなんでもいきなり200番近く上がるなんて思わなかった
50番を切っていた
入試も中学の頃も中の下程度しか学力がなかった私が、夢にも思わなかった点数と共に返ってきた結果
「なんだよもっと喜べよ
つまんねぇなぁ
じゃあなんで勉強してたんだよ」
なんでって…それは…
「お前の実力だよ
あーあ、こんなに早く
結果を出すとは思わなかったな
これでもうお役御免ってわけだ」
えっと思った
自分がなんでこんなにがっかりしてるのかわからなかった
「だってそうだろ?
成績上がったんだから
もう無理に勉強する必要ないだろ
よかったな
親、喜ぶだろ?
子の成績上がって
喜ばない親はいないよな
ホントお前すげーな
ちゃんと頭いいんじゃん」
先輩によしよしされる
そうか、と思った
なんとなくこの勉強はいつまでも続く気でいたけど、私はこの時はじめて私が頭悪いから勉強してるという名目の存在に気づいた
同時に、頑張って勉強なんかしなきゃよかったとも思った
「……………っ」