美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
彼氏は負けてしまった
善戦も虚しく、先輩方の二人がかりの容赦のないマークに、得点源を封じ込められた一年チームは、完全に流れを取られて負けた
彼氏は悔しさを胸に、けれど爽やかに笑って主将と握手していた
部で可愛がられてるのか、彼氏は部の先輩にヘッドロックされて、負けたしんみりさもなくはしゃいでいた
素敵だと思った
負けたけど
彼氏を見てると誇らしかった
そして…
休憩を挟み、次のトーナメントの試合が目前に迫ると
その日、顔を会わさないようにしていた浅葉先輩が…
私の彼氏を残酷なまでに叩き潰すために体育館に現れた
額に白いハチマキを巻いて、ものすごい集中力をまとって現れた
たかが球技大会とは思えないくらい先輩からは本気を感じ取った
凄みと怖さで、ぞっとした
誰も近寄れない、近寄りたくないと思うような……ピリピリと肌を刺す殺伐とした空気を持って
私の隣を通りながら
私の事なんか目もくれず
コートの上に立った