美人妻は性欲旺盛っ!
第20章 回想
ついに二クラスに絞られ、優勝をかけた決勝戦が始まる
見ないという選択肢もあった
でも告白された身として最後まで見届けるのが義務だと思い直した
見たいのか見たくないのか自分の気持ちがわからないまま、私はコートに立つ両チームを見つめた
両チームとも三年だった
先輩を擁する3-5
それから…
女子を一人含む、3-1
「隣いい?」
なんで男子種目のバスケに女子がと不思議に思ってると、しっとり汗をかいた藍さんが現れた
「なんで女子がって?
男子に女子が混ざったらいけないなんてルールはないよ」
高校生にもなれば体格やパワーが違うから男女を分けるけど、あの女子は教師陣にも特例として認めてもらってるのと藍さんは言った
ピーッ!!
ホイッスルが吹かれる
試合が始まる
「あなた、どうせ
ゆきちゃんが勝つって
思ってるでしょう?」
あの女子の名前は――
………璃…
私は藍さんの話を半分聞いていなかった
コート上では、先輩と同じくハチマキをした気合い充分の女子が、試合開始早々マイボールからゴールに向かった先輩のボールを奪っていた
カウンターでワンゴール
驚くのはここからで、誰があの先輩をマークするのかと思ったら、その唯一の華奢な女子が20cm以上も身長差のある先輩のマークについた
黒髪のどえらい美人の女子は先輩に向かって微笑んだ
「あなた、知らないの?
ゆきちゃんなんか
まだかわいいほうよ
あの子はね、正真正銘の怪物
ゆきちゃんはすごいけど
あの子が相手なら赤子に見える」