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美人妻は性欲旺盛っ!

第23章 ひとりの戦い







「ねえねえ聞きました?」
「なんでも浅葉さん…今旦那さんと別居してるんですって」
「あんなに仲がよかった夫婦がねえ」
「聞いた話じゃ…奥さんのほうが男と遊んでたんだとか」
「それ、ホントらしいわよ」
「いやあねぇちょっと若いからって
子供の教育に悪いわ
旦那さんだって裏じゃなにしてるかわかったもんじゃないわね
妻が妻なら夫も夫よきっと」






 マンションの下で井戸端会議するママ友や専業主婦のグループに、絶好の話の種にされていた



 私も曲がりなりにもグループの一員なのだけど極端に若すぎるので、専業主婦グループでの私の格付けはかなり下に位置している



 それでもあからさまな疎外や嫌味を言われないのは、ゆきくんがどの旦那さんと比べても遜色がなく、若くして一流企業に勤めているからだ






 グループに
 爪弾きにされる私
 ちょっと若いからって
 そんな常套句で格下に見られる私

 いつもは気にしない日常
 気にしなくていい日常







 不愉快だった
 なんにも知らないくせに







 私はつかつかと歩み寄り、猪のように直進して集まりに混ざった






「やめてくれますか
うちの人を悪く言うの」



「え、あなた…」
「な、なによいきなり…」



「なんであの人が悪く言われなきゃならないんですか

できてないのは妻だけです
ゆきくんは違います

耳障りです
非常に不愉快です
よそ様にうちの人をバカにされたくありません
取り消してください」



「あ、あなたねえ
誰に向かってクチ聞いてるのよ」
「そ、そうよそうよ」






 夫が偉ければ偉いほど、主婦やママも立場が強く格差ができる

 にこやかに話す裏では陰湿な感情が渦巻いており、頂点に立って偉ぶる姿は醜悪すぎて見ていられない



 私はそんな上下関係が嫌で関わり合いを避けていたが、さも知った顔でゆきくんを悪く言われたのと

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