美人妻は性欲旺盛っ!
第27章 番外編2 望月翔吾
「別れ話?」
望月翔吾は唖然とした
目の前にいる女の子は現在付き合っている彼女で、小林未優という大学で知り合った子だ
大学に通い出し、早速かわいい子を見つけてちょっかいを出し、脈ありだったので捕まえた
翔吾は唖然としてしまった
未優が笑っていたからだ
「あ、当たった?」
「……怒らないの?」
「んーとね」
別れるのが嬉しいのかよ
しかしそんな考えも
すぐに改める事になる
最後までやせ我慢が保つ事なく
未優は泣き出した
上を向いて涙をこらえる
でもそれもむりで
しゃくり上げていた
「翔吾くんがさぁ…」
「うん」
「すごく苦しんでるの…
わたし知ってたよ?」
「え?」
「でもさぁ…でもさぁ…
わたし、無力で…
助けてあげたいのに…」
未優は泣きながら話す
翔吾が女性に対し
過敏に緊張してるのを
何度も抱かれていた未優は、とっくに気づいていた
触ると怯え
抱きしめても怯え
怖がっていた
そして、それを彼女に気づかれる事を怖がっていた
未優は観察を重ねた
ある時、きっとそうだと思った
傷つく事が怖い
線を引き、深入りしない
女性を信じられなくなっている
どんなに本気になっても女は裏切る生き物だと悟っている
未優は翔吾が極度の女性不信に陥っている事に気づいた
セックスに支障はなかった
温かくて優しくて
未優は抱かれるのが好きになった
もう、夢中だった
未優が今まで付き合ってきた男の誰より快感を覚えた
始めは
きっと遊びなんだろうな
ま、いいか
カッコいいし
ちょっとくらい遊ばれても
その程度の軽さだった
気づいたら本気になっていた
すごく好きになっていた
セックスが終わったあと
どうしたの?って笑われながら
未優は毎回のように
両手で翔吾を抱きしめた
彼の傷を
癒やしてあげたかった
「わたしが助け…っ
助けてあげたかった…っ!
話してくれたら…
わたし、ぜったいぜったい…
力になったのに…っ!」