
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第5章 体も心も奪われて
俺は泣いている彼女を、
抑えつけて、抱いた。
大切な大切な女の子。
俺が初めて愛した人。
好きだと言わせて、縛り付けて。
俺はつくづく最低な野郎だ。
車に入れてドアを閉めた時も、泣きそうな瞳をしていた。抵抗する彼女が愛おしくて、愛おしくて、俺だけのものにしたくて。
彼女を無理矢理自分のモノにしたいと思ってしまった。彼女には彼氏がいるのに。
所詮、体のみの関係なのに。
必死に抵抗する彼女を見て、胸が痛くなった。
無理矢理好きって言わせた時には、胸が張り裂けそうになった。愛している人に、好きと言われたら嬉しいのかと思った。
だけど、そこに愛が無ければ、無意味な事をしった。
言葉じゃない。心が欲しいんだよ。俺はお前の心が欲しい。
名前なんて呼ばなくてもいいから、心が欲しい。
体を重ねている時だけは、俺は勘違いする事が出来た。彼女は俺の事を熱っぽい視線で見てくれる。気持ち良くてそうなってる事くらい、分かってる。
だけど、その時だけは愛し合えている気がするんだ。
