
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第7章 空白の日々
あたしはなんて運が悪いんだろう。こんなタイミングで先輩に会ってしまうなんて。
「せん、ぱい・・・」
別れてから、一度も顔を合わせなかった。先輩の目が赤い気がする。
「何で、泣いているの?」
そう言われて、黙る。先生に会いたくて、とか死んでも言えない。
「俺、お前と別れたくない…、」
「・・・」
「ずっと梓の事考えてた。お前が居ないと生きていけない。
だから、俺とやり直して?」
先輩の言葉に、胸が痛い。先輩みたいに綺麗な顔の人が、あたしの事を好きって言ってくれるのも、奇跡に等しい。
なのに、先輩には答えられない自分が、先輩には申し訳なくて。
次の瞬間、先輩は近づいて、あたしを抱きしめた。
