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喘ぎ声レッスン*SS追加中*

第19章 彼の顔





あたしは優が運ばれた病室へ向かった。

目を瞑った優の顔が
愛しくて、愛しくて。

―――生きていて良かった。

あたしは安心すると、
また泣いてしまった。


「だけど…、後遺症が残るおそれがあります。

記憶を失っている場合があります。それは起きてみないと何とも言えませんが、脳に強い衝撃があったようです。

全てを忘れる場合もありますし、
最近の記憶を失う場合もあります」


静かに告げるその言葉は残酷で。
あたしは嫌な予感しか、しない。

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