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喘ぎ声レッスン*SS追加中*

第4章 すれ違う想い


なのに、空き教室に包帯を取りに行った時。俺は見てしまった。彼女が先輩に抱かれている姿。憎い。そいつが憎い。


彼女の声が、表情が、全てが、綺麗だと思ってしまったから。彼の御陰で綺麗なのが、憎かった。



・・・俺はきっと大馬鹿野郎なんだ。



彼女が欲しい。彼女を手に入れたい一心で、授業だとか言って彼女を困らせてる。




今、目の前で泣きそうな顔をしている梓ちゃん。彼氏に何かされたのか?それだったら俺が殴りに行ってやるよ。



だから、泣かないでよ。


「おい、待てよ」


掴んだ手は絶対に離さない。俺に相談して欲しい。少しでも彼女の役にたちたい。

・・・本当は凄く嫌だけど。俺のモンにしたいけど。


俺は、あと3年で、この仕事を辞めて跡継ぎにならなければならない。幸せには出来ないんだよ。



「離して、先生には夕森先生が、い、る」



泣きながら、そういう彼女が愛おしい。少しでも嫉妬してくれていると勘違いしてしまった俺が馬鹿過ぎて笑える。

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