雨の中の君へ。
第3章 彼。
「帰ります。…先生っ」
椅子から立った私を畑山が力強く抱きしめた。…やばい。ここは自宅だ。書斎の隣は寝室。奥様が就寝中のはず…。
しかも応接間にはマネージャーが待機している。
「ダメです…っ…」
仕事場である自宅では畑山と関係を持たないと私は決めていた。畑山も自宅では一切手を出して来なかった…のに。
一時間前にトモヤとキスをしたその口で、畑山の舌を受け入れている。畑山の手が私のスカートをたくしあげ、荒々しい手付きで尻を撫で回す…。
「…ッダメ、先生奥様が…」
「静かに。家内が起きてしまうし、遅くなると心配して金谷が来るよ。早く。」
…っ…いつの間にかブラは外され半裸になっている。スカートはたくし上げられたまま、さっきまで原稿を読んでいた机に手をつかされた。大きな窓から中庭が見え、向かいにある応接間が見えた。
「金谷が、見えるな笑」
いや…恥ずかしい…
「サキ、窓際でしよう」
グイッとついていた手を掴まれ、応接間が見える大きな窓の前に来た。窓枠を持たされる。カーテンで、私の姿だけが外に見える状態にされた。
畑山が後ろから入ってくる。
「…んっあぁ…」
後ろから口を塞がれ、私の胸が窓に押し付けられる。
金谷さんが気付い…た?
「彼も呼ぶ?」
「…い…や。…んっ」