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雨の中の君へ。

第6章 束縛。

今日は東京に帰る日。
トモヤが家に迎えに来る。

「じゃ、トモヤ君、お願いね。ごめんなさいね。」

「いえ、ちゃんと一緒に帰りますから。お義母さん、安心してください。」

…トモヤが私の母を「おばさん」ではなく「お義母さん」と言うようになった。

母はそう言われて涙ぐむ。

トモヤは昨日、うちに結婚の挨拶に来た。同棲の申し出もした。

「うちの娘をどうぞよろしくお願いします。」

母は深々と頭を下げた。

「また着いたら連絡しますね。」

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