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雨の中の君へ。

第7章 月。

「ユヅキちゃん、ママが育休明けたら保育園でしゅねー。パパのとこ来ますかー?」

先生は仕事に行く前か帰りに必ず私の家に寄る。 とにかくユヅキにベタ惚れだ。

「勝手にパパとか言わない!」

ピンポーン♪

「ほらっ、金谷さんですよ!」

先生からユヅキを奪い、追い出しにかかる。


「サキ、結婚しよう。」

これも日課だ。

「介護が必要になったら金谷さんと面倒くらいは見ますよ。ユヅキ、先生にバイバイして!」

金谷さんが玄関で苦笑している。
キャッキャとユヅキが手を振った。

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