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天使で悪魔なセラピスト

第2章 セラピスト




「あの、ありがとうございました。…」



ずいぶんと時間が経ち、ユナの鼻血はようやく止まった。


うつむいたままか細い声でお礼を述べると彼は答えた。


「見たところ君は、心に深い傷を負ってるみたいだね。」


「えっ?」


「ここにきたのも何かの縁だ…よかったら僕に話して聞かせてくれない?」


どうして…そんなこと?



当惑して彼を見つめ返すユナに、彼はまた眩い笑みを返して。


「僕の名は斉木蓮。この病院の、セラピストなんだ」


「セラピスト…?」


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