天使で悪魔なセラピスト
第5章 始 ま り
「キミはちゃんと、男を欲しているんだよ。…今からそれを教えてあげる。」
え・・・
と顔を上げたユナだったが。
「あ・・・!ああっ」
蓮の指がゆっくりと、布を擦り始めた。
ゆるゆると、クレバスにそって縦に行き来する指。
「んっ…んっ…!はぁ…っ!!ん!!」
もたらされるえも言われない感覚に、ユナの身体は激しく反応し、蓮の腕の中で意思とは無関係にぴくぴくと震えてしまう。
先生に出会ってから、この時が来るのが怖くて、
でも確かに、ずっと心待ちにしていた自分もいて。
「…やあっん、ん~っ…っふ」
何度も甘やかな悲鳴を上げ続ける自分が恥ずかしく、ユナは自分の口に腕を持って行ってこらえようとした。
「言った筈だよ?我慢しなくていいって」
すぐに、蓮の空いた方の手でそっとその腕を退かされた。
「や、やあ…」
「大丈夫。聞いているのは僕だけだから。」
前後に撫でさする蓮の指の動きが早くなった。