テキストサイズ

EROSMAN

第7章 ロボメイクライ

三人は外に出て、ヘリコプターに乗り込む。飛び立とうとした時、ガクンと何かにヘリの足を持たれた。それは、琴音が乗りこんださっきのロボットだった。
「なんつうやつだ!」
ヘリコプターはそのまま飛び立つ。
「あヒャヒャ!逃がしゃしねえよ!バカ共!地の果てまで追いかけてやる。琴音様を侮辱した事、一生後悔させてやる!」
ロボットはそのままヘリコプターを登っていく。
「おい、重量オーバーだ!降りろ、糞ったれ!」
「マズい、このままじゃ墜落します!」
その時、サキエルは立ち上がり、扉を開け、ロボットに火炎放射腕を向ける。
「おい、どうゆうつめりだてめぇぇぇぇ!私はてめえのご主人様だぞ?てめえは黙って私に従えばいいんだ!」
サキエルは無表情のまま、「お前は、私のご主人なんかじゃない、私のご主人は、私に命令をしていいのは、おじいちゃんだけだ!」
サキエルは火炎放射を出した。
琴音は悲鳴を上げながら、ロボットと共に落ちていった。
そして爆発が起こった。琴音の最期である。
2日後
胤罫は病室にいた。
「くっそー。痛え。こんなになったの始めてだな。ヒーローになるってのはつらいな全く。」
「すいません。私のせいでこんな事に・・。」
胤罫の横にいるのはサキエルだ。
「いや、いいんだ。お前が、ふざけた野郎から救えただけで、俺は嬉しいんだ。」
「本当に、感謝しきれません。」
ハハ、と胤罫は笑い、「ところでお前、今どこに住んでるんだ?」
サキエルは「橋の下ですが。」
と言った。
「私が家がないって言ったら、橋の下にいたおじいさん達が住むところを貸してくれました。」
「・・。ホームレスに感謝だな。でも、これから寒い季節とかくるだろ?だから、よかったら俺の家に住まないか?」
サキエルは、え?と驚いた表情になり、それから満面の笑みを浮かべ、「はい、よろしくお願いします。ご主人様!」
と言った。
「ご主人様はやめてくれ。」
と胤罫はサキエルと笑い合った。
その美少女の笑顔は、機械ではなく、一人の女の子の笑顔だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ