紅蓮の月~ゆめや~
第8章 第三話 【流星】 プロローグ
美都が剣道部のマネージャーをしており、美人で校内のミス・コンテストで優勝した美都は男の子たちのマドンナ的存在だった。
英輔の方から積極的にアプローチしてきて、美都も年下の、どこか放っておけないタイプの英輔に好意を持ち交際が始まった。二人は英輔が東京の大学に行っている間も遠距離恋愛を続け、七年後、初恋を実らせてゴールインした。誰もが羨む幸せな結婚生活のはずだった。実際、英輔が同じ職場の後輩の女の子と付き合っていると露見するまで、二人の間に何も問題はなかった。
結婚の翌年には長男の琢己が生まれ、妻として母として美都は満ち足りた日々を過ごしていると思い込んでいたのだ。
英輔は母性本能を刺激するタイプなのか、女性にモテた。とりたててハンサムというわけでもないのだが、体育会系の気取りのないところがかえって相手に好感を抱かせるのだ。
英輔の方から積極的にアプローチしてきて、美都も年下の、どこか放っておけないタイプの英輔に好意を持ち交際が始まった。二人は英輔が東京の大学に行っている間も遠距離恋愛を続け、七年後、初恋を実らせてゴールインした。誰もが羨む幸せな結婚生活のはずだった。実際、英輔が同じ職場の後輩の女の子と付き合っていると露見するまで、二人の間に何も問題はなかった。
結婚の翌年には長男の琢己が生まれ、妻として母として美都は満ち足りた日々を過ごしていると思い込んでいたのだ。
英輔は母性本能を刺激するタイプなのか、女性にモテた。とりたててハンサムというわけでもないのだが、体育会系の気取りのないところがかえって相手に好感を抱かせるのだ。