紅桜学園イケメン部!
第11章 白の世界、黒の世界
「…みなみちゃん?」
あたしがアタフタしている間に、彼は来てしまう。
その顔はいつも通りの笑顔…な訳がない。
「聞いた?」
「め、めっそうも…ござりませぬ!」
あ、あたしの馬鹿!
昔から図星過ぎると意味不明の日本語を発してしまう。
・・・あたしの悪い癖だ。
「ふーん…」
いつもの表情とは違う、裏の顔が浮かび上がる。
「で?」
「・・・え?」
「で、どう思った?」
質問の意味が分からず、あたしは細胞をフル活動させて考える。
「そりゃー…驚いたけど。
誰?って思ったけどさ…。
何があるのか事情は知らないけど
瑠璃は瑠璃じゃない?」
裏がどんな人であれ、
瑠璃は瑠璃だ。
肝心なモノは変わってない。
みんなをまとめる裏キャプテン。
居なくてはならない存在。
まぁーでも、薄々偶に
怖い人だなーって思ってたけど。