紅桜学園イケメン部!
第13章 無力で愚か
そして、あの日から一ヶ月。俺はとうとう学校で一番喧嘩の強い男となっていた。
辺りで一番荒れている高校だったけれど、トップをぶん殴って俺はそれをつかみ取った。
体には喧嘩の傷とあいつの傷。
一ヶ月の間に体はめちゃめちゃな事になった。
瑠菜の傷も増える一方で。
俺は体の傷が、瑠菜は心の傷が増えていった。
だけど、そんな肩書きは何にもならない。
俺が欲しいのはそんなモノではないのだ。
だけどそれ俺にとって、無意味な事ではなかった。
トップになった事で自信がついた。これならあいつに勝てるんじゃないか。
・・・・そう思った。