紅桜学園イケメン部!
第16章 相変わらず
「みなみってさ、やっぱすげーな」
「うん、そうだね」
俺は優雅の言葉に同意した。
瑠璃の心をこんなにも
はやく開けてしまった。
…恋敵が増えちゃうじゃないか。
みんなが気持ちに気付く前に、俺は速く気持ちを伝えないと。
ポツリと、駆が口を開く。
「元姫にも心開かずに、
言わなかったあいつが…ね?」
駆の言葉に、拓也の目が曇る。
絶対今のはわざとだ。
駆はみんなが怒る事を知ってて、わざと言ったんだ。
「おい駆、お前殺すぞ?」
要がキレるのも当たり前だ。元姫の話題は絶対に出してはいけない。
特に拓也がいる所でするのは駄目だ。
「要落ち着いて。
駆―――今のは駄目って事くらい、
分かってるん…だろ?」
俺は確認するように駆に言った。