紅桜学園イケメン部!
第36章 理解できる気持ち
「あたしも、
愛情が欲しかった。
家には母親も父親も仕事だとか言って滅多に帰ってこない。
あたしを押しつけては喧嘩して。バカみたいに怒鳴っちゃってさ。
…あたしも、
寂しかったのかな」
作り笑いに挑戦したけど
上手くいかなかったみたい。
誰にも言えなかったはずなのに、悠人にはすんなり言えた自分が怖い。
きっと悠人が、同じ気持ちになった事があるからだと思う。
「…誰にも求められないとさ。自分の存在を全否定されてるような気分になるよね」
「なんかこう…胸がずっと苦しくて、チクチクしてた」