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紅桜学園イケメン部!

第4章 モラルの無い奴ら


「・・・」

「おーら、飲むぞ!」

「待ってよ」

「あー?早く来いよ」

「待って」


この豪邸は何ですか?


「ここ、」

「ここは要の家だよ」

瑠璃くんが教えてくれる。


「お母さんとか…」

「一人暮らしだから
飲み明かしてもへーき」


一人。
こんなに広いのに一人。


どんな気持ちなんだろうか。

平気だって言っているのに。
そう言ってる要くんの顔、
平気そうじゃない。


「でもっ」

あたしは要くんに聞こうと思ったのに・・・。

お節介ババアでも良いから。


「…黙れ。
お前に踏み込まれる筋合い
ねぇから」



怖い顔でそう言って、歩いていく。


・・・あたしは確かに感じた。

要くんの大きな闇を。
大きな距離を。


みんなにもある、言えない秘密。
勿論あたしにもある。


誰にでもあるそれが、今は酷く切ない。

特別な姫と言って貰えた所為なのか、その理由は分からない。


踏み込んではいけない、一線。

確かにそこに、感じた。

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