紅桜学園イケメン部!
第4章 モラルの無い奴ら
わいわいがやがや。
その手には、コーラじゃなくて残念ながらお酒だけど。あたしが止めても意味がなさそうだから、静かに端っこに座っていた。
『…黙れ、お前に踏み込まれる筋合いねぇから』
要くんの言葉が、耳の中に響く。
あたしは踏み込んではいけない。
こんな豪邸に、一人暮らし。
どういう気持ちなのだろうか。
あたしには何もしてあげられない?
例え、あたしは無関係でも。
あたしはマネージャーだ。
関係あるじゃないか。
「みなみちゃん…、」
あたしの所にコーラ片手にやってくる凛くん。
飲み口が開いていない事から、あたしに差し出したと思われる。
「気になる?要の事」
「うん…。まぁーあたし、確かに部外者だけどさ。一応マネージャーだし。知りたいって思う。」
それを聞いた凛くんは、
真剣なまなざしでこっちを向いた。
「俺が口を出したのは内緒にしてね?」
静かに、口を開く。
誰もこちらを見ていない。