紅桜学園イケメン部!
第5章 木漏れ日の灯る場所
「あー…」
大きな溜息をつく。
あたしは男が大嫌いで、関わりたくもないのに。
今の自分は矛盾してるのか?
昨日は凄く楽しかった。
自分に対して苛々しちゃうよ。
「みなみぃー。元気ないね?」
隣にいた理穂が声を掛けてくる。
口調は心配そう…だけどあたしには分かる。
理穂はあたしが楽しいって思っている事に、気が付いているのだ。
だから、心配ってよりも。
どんな気分なのか。
学校中の女の子が狙う「姫」がどんな気持ちなのか。
それが知りたいのだろう。