紅桜学園イケメン部!
第5章 木漏れ日の灯る場所
「ねぇー。イケメン部って5人しかいないよね?
って―――マネージャーのあたし入れたら6人か…」
理穂がそれを聞くと、笑う。
「部員応募が一番凄かったの。
…勿論、女子ばっかり。
それを見た校長先生が部活は基本的に、部長の判断で不合格に出来る制度をつくったのよ。
イケメンばかりでサッカーもやらない部に、勿論男は寄りつかない。
実際男の子の入部希望があったのか分からないけれど、結局その時女子は一人しか採用されなかったの。
だから、その女の子は「お姫様」って呼ばれてたよ?
王子様達に囲まれる、たった一人のお姫様。
今は『姫』とか呼ばれているんだけどね。」
「お姫様?」
ドクン―――、心臓の音が速い。
…あたしの前にも女の子がいた。
そうなんだ。
何でだろう?凄いショックだった。
あたしの前に女子は居ないと思っていたから。
…何でショック?
あたし男なんて嫌いじゃないの?
ドクン―――、疑問と不安が溢れ出る。