紅桜学園イケメン部!
第5章 木漏れ日の灯る場所
「今日バレー試合あるね?女子達応援うちわ持ってきてたよ」
「アイドルかっての。…まぁーもう扱い変わらないよねー。」
騒ぎ方も応援の仕方もアイドル並みだ。
どうなんだろう。試合で騒がれると迷惑この上ない気がする。
それも力の原点なのだろうか。
イケメンの考える事はよく分からんしな。
・・・知りたくもないけど。
「まぁーでも要くんになら、何されても良いよね」
後ろでそんな声が聞こえて、焦る。
何してもいい、何て言ったら手錠とか付けられそう。
度Sで俺様野郎な要に好きなことはさせないべきだと思う。
「凛くんネコ耳見たいかも!」
ああ、あたしも同感です。
あたしより似合うんだろうなー。
…自分のネコ耳姿を想像したら吐き気がした。
…放送禁止モノでしょ、そりゃ。
「ふふっ」
そんなファン様の声に耳を傾けているあたし。
それを楽しそうに見る理穂に、あたしは気付かなかった。