紅桜学園イケメン部!
第6章 キラキラしてる
・・・俺も。
期待して、いいのかな。
前みたいに…ならないかな。
俺は思い出す。
ゆっくりと、あの顔を。
そして泣きそうになる心を
もう一度縛る。
…思い出さない。
…思い出したら、
震えてしまうのだから。
「凛くーん、どーしたのー?
ぼーっとしてるよー!」
後ろを振り返ると、俺に気付いたらしいみなみちゃんが心配そうにしていた。
「黙れよ。
お前こそ俺様の勇士、しっかりその目に焼き付けろよ?」
優雅がそう言うと「それは終わってから言え」と反論していたみなみちゃんを見て、ああやっぱり…と思う。
みなみちゃんは、やっぱり「姫」としては最高だよ。
俺達の事をちゃんとみてくれてる。
ねぇ、みなみちゃん。
お願いだからどこにも行かないで。
裏切らないで。
今の俺達には、キミが必要なんだ。
もう二度とあんな思いはしたくない。
…お願いだから。
…どうかいつまでも
俺達の『姫様』でいてください。