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紅桜学園イケメン部!

第1章 交わる事のないもの

「おい」

あたしはイチャイチャした空気を無視して、その中に入っていった。

二人はあたしを見ていなかった。正確には気付いていなかった。

「おい」

あたしはもう一度、そいつを呼んだ。

やっと気付いて明らかに不機嫌な表情となる男。

そんなにいちゃつきたいのか?
じゃぁ理穂はどうなるんだ!

理穂はあたしの後ろに付いてきていたようで、理穂に気付いた男は鼻で笑った。


「は、お前いたんだ?」

――――最低。

それを聞いた理穂は後ろに走っていった。

やっぱり男なんて最低だ。




あたしの親友を、あたしの理穂を。
泣かせる事は絶対に許さない。


「ねぇーそれよりさぁー?キミ美人だねぇー?俺の彼女にならない?」

ここにいる2人さえも悲しませる事を言う馬鹿男。

許せない。
重なってしまうのだ。

どうしても、記憶と。






バン!!!!





あたしの脚は綺麗に急所に入り込み、
もの凄い音が響く。


その後には沈黙が続いた。

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