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オレンジkiss

第20章 ★twenty

千秋―side―

「日向君…。私の事、知っちゃったんだよね?」


幹太君は、コクリと頷いた。

やっぱり…。


「私、もう長くないの…。だから、日向君を悲しませたくないの。」


「だから…忘れたふりしてたのか…?」

私は、ゆっくり頷いた。


「私ね!日向君の事…大好きなの。だから、別かれたくない…。だったら、フラれればいいんだって思ったの。」


幹太君は、何か言いたそうな顔をしていた。

私は、ただ、幹太君を見つめた。


"何も言わないで!聞いてほしいの"

そう、目で訴えた。


幹太君は、それを察したのか、下唇を噛みながら俯いた。

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