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オレンジkiss

第9章 ☆nine

もしかしたら、名前も顔も知らない奴に、つけられたあだ名かもしれない…


それは、偽りの自分。

勝手に、偽りの自分が作られていって、本当の自分を主張できる場所が壊されていったんだ…。


「大丈夫…。俺は、本当の梶原を見てる。梶原の主張を認めるよ!」

そう言って、頭をポンポンとすると、梶原は、泣きながら、何度も頷いた。


この時から、好きだったのかも知れない。

いつも、柔らかくて、穏やかな笑みを浮かべる梶原の事を。

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