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お前はわかってねぇ‼

第63章 出発の日

「え…」





「あんな幸せそうな海は久しぶりに見たよ(笑)ほんと…空くんのおかげ、かな?」





ニコッと笑って俺をみるお父さんの笑顔が海の笑顔とかぶって見えた






海はお父さんに似てんだな…






そんな事を考えてた







「そんな…俺も海のおかげで…ほんと変われたんです」




ほんとにそうなんだ






海のおかげで…この一年ほんと楽しかった





俺とお父さんと笑い合って





幸せそうな顔でみんなと話してる海をみていた







「海、そろそろ…」





お姉ちゃんがそう言った






もう9:57だった






海は入り口にたって




俺たちはそこから見送る







「海ちゃん!メールしてね!」

「頑張れよ!」

「海なら大丈夫!」

「みんなのLINE作るからねー」

「また遊びにいくー」

「空の事はまかせろ!(笑)」

「無理しちゃだめだよ?」

「風邪ひくなよ!」

「俺らも頑張るわ」

「しっかり勉強してこいよ!」





「海、応援してる。俺もがんばる。大好きだ!!」




抱きしめた





みんなの前で照れ臭いけどそんなの今は関係ねぇ






ちゅっ






海が俺の頬に手を当ててキスをした






「…///」




「空…ありがとうございます…///私、頑張ります!そして…愛してます」






「俺も…///」






そっと海の頭を撫でた






プルルルルル





出発の音で俺たちは離れた






ドアがしまって




みんなで手を振った






プシュー





走りだした新幹線を俺はバカみたいに追っかけて






ドラマみたいに見えなくなるまで手を振った







俺も負けてらんねぇよ










その後、キスをしたことをみんなにからかわれたけどもう笑うしかなかった(笑)







お父さんまで





「いい度胸だ(笑)」





そう言って俺の頭をぐしゃっとした






いえ、キスしたのは海ですよ?




なんて言えなかったけど




ぐしゃっとされた頭は





あったかくてありがたかった






海、がんばれよ!!





俺もがんばるから…








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