秘密の蜜は甘い
第6章 その後
「あ、ありがと」
無愛想ながらも、お兄ちゃんと同様にきっちり受け取るリク。もう、そんな事してたら日が暮れちゃうよ。
…寧ろお兄ちゃんより受け取り方は一生懸命な気がする。
何で胸が痛いのさ!
訳わかんないよ!
リクが嫌いなのに
女子に囲まれるリクを見るのが辛いなんて。
あたしは発作とは違う苦しみで、体育館から出た。
いつも発作が起こるあたしの体。
弱い弱い体。
…神様って意地悪だよね。
健康に元気に生きている人と、こうやって発作が起こりやすい弱い体。願っても叶う事は無い恋をしている子と、願う事が許される子。
どうして、こんなにも
違うんだろう?
なんであたしは、全部欲しいモノが手に入らないんだろう?