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秘密の蜜は甘い

第7章 救世主



「やっ…」


リボンをしゅるりと外す。その手つきは慣れたもので、きっとこういうのは初めてじゃないなって思った。


「…んっ」


もう…ヤダ
怖い、怖いよ。



怖い…っ



「リクッ…リク…」


リクの名前を呼ぶ。


試合が終わって女子達に囲まれているから、来られる筈がないのに。馬鹿なあたしはリクの名前を呼ぶ。


…それは本当に無意識だった。



「何…してんの?」



後ろから聞こえた声。
それは紛れもなく、彼の声だった。


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